烏紗帽というのは、黒い紗で作った帽子という意味で、官吏が被る帽子だと思っていましたが、ネット検索で隋、唐よりはるか以前からあり民間人も被っていたとありました。ショック!(僕の漢文の理解力によると、ですが・・・)
隋や唐の時には皇帝も官吏も被っていましたが、形や装飾で等級があったようです。
また、旧唐書「輿服志」によると、高祖武徳年間に(平頭小様巾)というのが流行ったとあり、これはおそらく軟角巾だろうと思うので、つまり烏紗帽も軟角巾も同時に存在したことになります。
時代はくだりますが、「明の洪武年間に既に状元及び進士に均しく烏紗帽を賜るという規定があった。状元及び進士は官員に準ずる者だが、まだ官職を授かっていないため烏紗帽は黒い色ではなかった。正確に言えば烏紗帽ではなく(進士巾)というべきだろう。」
という記述があったり、明の朱国禎選「湧幢小品」には「俗画鍾馗戴軟角巾、便有開元進士之説」とあり、明代の鍾馗の絵は軟角巾を被っていると書いてあったりで、中国人もちょっと混乱していますが、僕は鍾馗は軟角巾を被っていた、と思っております。
烏紗帽も時代とともに形が変わっており、これは北宋の太宗の烏紗帽です、